こんにちは!
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今日はなんと…小さいころから予告編の怖さが植え付けられていてなかなか見ることが出来なかった作品を…ついに…見ました…!
時計じかけのオレンジ / A Clockwork Orange
おそらくわたしのようになかなかとっつきにくい方もきっといらっしゃると思います…
あなたのその勇気を、少し後押し出来たらなと思います…!
でも、最初に言っておきます!
きっと大丈夫です。あなたも最後まで見ることができます!
そして一緒に感想を語りましょう…!
※下記ネタばれを含みます。
どうしようもないクズなのに知的でイケメンな主人公が超魅力的
クラシック音楽をバックに目まぐるしくシーンが切り替わる予告編。
そのスピード感とは裏腹に、本編は淡々と進んでいきます。
一つ一つ丁寧に描かれたシーンが濃厚で、まるで芸術作品を見続けているような感覚。
主人公のアレックスは、気の向くままにドラッグやセックス、暴力を行います。
一見荒れた生活に見えますが、そんな彼はベートーベンの第九を愛し、最先端のファッションで身を包み、言葉遊びで作ったスラングを巧みに操ります。
どこか知的なんですよね。
わたしがアレックスに惹かれたのも、彼が知的だからなんです。
印象的なのは小説家の家に強盗に入るシーン。
彼は”雨に唄えば/ Singin’ in the Rain”を歌いながら家の中で暴れて、小説家の妻をレイプします…。
歌いながら慣れた手つきで小説家たちに口枷を嵌め、妻の服をハサミで切る…
びっくりするくらい意味わかんないし、どうしようもないくらいサイコパスな主人公で、視聴者はこの映画がどこに向かうのか困惑する場面なんですけども笑
それがなぜかかっこいいんです…
そこはかとないかっこよさ…
不快な感じがあまりないんですよね…!
綺麗な構図・色使いで描かれるシーンと相まって、食い入るように見ておりました。
あとひたすらイケメン…
アレックスを演じるマルコム・マクダウェルがかっこええんです…
暴力には暴力をもって制する…それは本当の意味で問題の解決にはならないのかも
アメリカでの初公開が1971年(!)っていう古い作品ではありますが、古さを微塵も感じさせないストーリーも魅力の一つです!
(とはいえ建物のセットやカセットテープなどのプロップスはやっぱりレトロな感じはしますが、これもまた一つ一つ丁寧に作成されていて逆に新鮮で、魅力的なものでした!)
物語の中盤、ひたすら暴力を繰り返すアレックスはついに人を殺してしまい、刑務所に入れられてしまいます。
その刑務所で、暴力や性行為を見たり考えたりすると嘔吐してしまう身体に”治療”されて釈放されるんですけど、待っていたのは友人や被害者たちからの暴力による報復でした。
暴力行為を奪われたアレックスは太刀打ちできず、ひたすら暴力を受け続けるんです。
報復からの報復の連続…
暴力っていうのは相手の身体を傷つけるだけではなく、精神的な攻撃も含めたことですよね。
そしてその暴力を振るう事が”悪”とするなら、アレックスだけでなく登場人物たちみんな悪者なんじゃないかっていう…
これって直接、現代の人間性にも繋がりますよね。
思い当たるところが本当に多くて勘弁…ですけども!
悪意を持って行う行為はもちろん、自分で気づかない間に他人を傷つけていることもあって…
ん~~~~~~そう考えると、悪者しかいない世の中なんでしょうね…
人間社会というのは本当に困ったもので…
必要なのは報復ではなくて、受容と共感性…
むつかしいのももちろんわかる!うんうん…でも難しいからって避けて通っていると、本当の意味で”生きている”と言えるんでしょうか…と、そんなことを考えていました…。
難しいことは抜きにしても、痛快でかっこいい作品でした!
特に最初の非行を繰り返すアレックスたち非行仲間のシーンは、見ていて爽快になるくらいかっこいいシーンの連続でした!
というか…暴力や性行為を繰り返すアレックスたちが楽しそうなんですよね…!
決して暴力は肯定されるものではないんですけど、それを楽しそうに描いている冒頭のシーンは、それだけでエンターテイメントだなあと感じます。
でもそれが原因で、舞台であるイギリスでの上映が1999年まで禁止され続けていたきっかけにもなるわけです…!
それほどまでに当時から魅力的だったんですね。
確かに万人受けする内容ではないのかもしれないですけども、この映画を観てどう感じるかをみんなで話し合いたい!価値観を共有したいって強く感じました。
楽しかったです。ほんとに!
観ようか迷っている方はぜひ、触れておいて損はない作品だとおもいます!
今日も最後までご覧いただいてありがとうございました!
ではまた!
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