ぶっちゃけ戸籍変更してどう?生きやすくなったの?

LGBT

みなさんこんにちは!いちかです。

わたしは男性の身体を持って生まれて、生活の中で自分の性に違和感を持ち、現在は戸籍上の性別を変更して“女性”として生活しております。

よく聞かれるのが、「戸籍変更して生きやすくなった?」ってことなんですけど。

いやもうハチャメチャに生きやすくなりました!

全然誇張してないです笑

周りから“女性”として見られるということがこんなにもしっくりくるものなのかと。

心の底から感動したのを覚えています。

今日はそんなお話です。

これから戸籍変更を考えている方や、当事者でなくても気持ちを理解したい方…もしよければ参考にしていただけたらと思います。

自分らしく生きていいとかよく言えるなってキレてた幼少期

小学生低学年の頃から自分の性に違和感を持ち始め、小学生高学年か中学生になってそれが嫌悪に変わってきて、徐々に自尊心が下がって行ったんです…。

というのも、そのあたりから周りの大人の…特に両親からの“男性らしくいること”への圧が大きくなってきたのを覚えています。

当時、セーラームーンが大好きで、毎週のテレビも楽しみにしていましたが、いつの日か「見てはいけません」と別のスポーツ番組に切り替えられたり。

女の子の友だちと遊ぶわたしを見て、「もっと男の子と遊びなさい!」と言われたり。

ピンク色がいい!って言っても、青色を選ばされたり。

なぜ“男らしく”生きなければいけないのか聞いたこともあって、その時の答えは「周りから笑われるから」でした。

そう…世間体を気にしなさい!ってすごい言われ続けてきたんですね…。

今思えば、その教育方法はこの世界を生きる上で“正しい”と思います笑

だってそう思えたほうが楽ですもん。絶対。

“自分らしく生きていく”ことがどれだけ難しいことか。

自分らしく生きるためには固めなければいけない地盤が広すぎる…!

人間のコミュニティってほんとうまくできているもので…頭が良くないと好き勝手生きてなんていけないんですよね。

“男”でいるだけで周りから笑われる自分って

わたしは、将来ゆっくりとした時間の中で、好きな人と一緒に過ごすという目標がありまして笑

本当は仕事なんてしたくない…というより、バタバタとした仕事はしたくいないという感じです。

自分のペースでゆっくりのんびり過ごしたいなって。

そんな野望(笑)を抱いているわけですが、そう思えるようになったのもかなり時間がかかりました。

特に小学生~社会人3年目くらいまで本当に自分のことが“キライ”だったので、ずーっと死についてばっかり考えていましたし、やりたいことを見つけるなんて到底できませんでした。

両親や近しい人へのカミングアウトすらものすごい巨大なハードルがあるように感じましたもん。

“男”である自分への嫌悪感がものすごく強くて、自分から周りの人へ壁を築いて遠ざけてました。

醜い…こんな自分が何をしても無駄だし生きてる意味なんてないんだと…

言葉では、がんばる!とかなんとか言ってた気がしますが、本当の意味でポジティブになんて一生なれないと感じていました。

むしろさっさと死にたかったからこそ乗り越えられた壁

教職員として就職してから、すこしずつLGBTに対する知識を得て、徐々に自分が何者かわかって来た…そんなとき受けた職場からの言葉、それが「戸籍上の性の扱いしかできない」というものでした。

ロッカールームはもちろん、お手洗いや健康診断に関しても、男性の中で実施してくださいと。

それがきっかけで、性適合の外科手術を受けて戸籍を変更しよう!って思えたわけなんですけども笑

別に死んでも良かったし(なんなら死にたかったし)、じゃあもうできることをやってみようって。

幸い日本でも戸籍の性を変更する法が整ってましたので、思い切ってチャレンジしてみました。

時間とお金がすっごいかかりました…

性適合手術も…めっちゃ怖かったですけど、なんとかクリアできました。

そこから友だちにも助けてもらいながら、なんやかんやとあって、無事戸籍を変更することが出来たわけです。

まどろっこしい説明をしなくてもいいだけで、世間からの見られ方が180度変わる

戸籍が女性であるだけで、わざわざ説明しなくても、自分のことを“女”として認識される。

こんなに心地いいと思いませんでした…。

日常の中で自然すぎて気付かないかもしれませんが、人間ってやっぱり身体の性で態度が変わるもんです…

男性と女性が二人で歩いているだけでなんだかカップルのように感じたり。

女なのに珍しいね~とか、そこは男がどうにかしなきゃ!とか、そういう価値観ってこれでもかってくらいあふれかえってますよね。

今まで嫌悪でしかなかった“世間的な性別の役割”を強いられてきたことが、戸籍の性がかわるだけで心地よくなるくらいでした。

“女だから”という理由で蔑むような言葉ですら心地よかったです。

わたしが求めていたのはこれだ…いや、最初からこうあるべきだったんだって心から思いました。

そこで初めてポジティブになれたんです…

29歳の春のことでした…

もうちょっとだけこの人生を楽しんでいたいと思えた

こんな自分でも、自分のこと好きになってもいい、幸せになってもいいって心から思えるようになりました。

ここでようやく、自分のやりたいことってなんだろうって考えることが出来たんですよね。

そして、やりたいことをようやく見つけることが出来て、それに向かって努力できるようになりました。

スタートが遅れてしまったのか、なんなのかはわかりませんが、今こうして前を向いて生きています。

だからもう絶対大丈夫。

わたしはこれから生きていく中で、思いもしないような課題にぶち当たることもあると思うんですけど、ここまで来ることが出来たことで「まあきっと大丈夫でしょ」って思えます。

相変わらず絶望的な世の中なのかもしれませんが、それでもわたしは前を向いて、もうちょっとこの人生を楽しんでみたいと思います。

今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました!

じゃあまたね!

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